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オペアンプ回路の設計サンプル(2)

オペアンプを使うことにより、簡単に機能回路を実現できますが、設計時にしっかりとポイントを抑えておく必要があります。以前は、比較的大きな±電源使用することが多くあったのですが、最近は電池動作を想定して、単電源でかつ電圧も3V程度と小さくなってることが多いので、特に電源電圧の範囲による制限に注意が必要です。

ここでは、オペアンプ回路の設計サンプル(1)を少しだけアレンジして、直流増幅回路を設計します。オペアンプ回路の設計サンプル(1)と同様に、電池動作(約3Vの単電源)を想定します。信号は下図のように、入力電圧が -0.5V のとき出力電圧が +2V、入力電圧が+0.5Vのときに出力電圧が0Vとします。また、簡単のため入力インピーダンスは信号源インピーダンスに比べて十分に大きく、また出力インピーダンスは負荷インピーダンスに比べて十分に小さいとします。(抜けておりましたが、オペアンプ回路の設計サンプル(1)も同様です)

ViVo

 

単電源でマイナスの電圧入力に対応するのは、反転アンプが得意なので、今回はサンプル(1)で使用したアンプにおいて直流カット用のC1を外した回路(下図)を使用します。

opamp2

まず、ゲインを求めます。上記入出力特性から、入力の範囲は-0.5V~0.5Vの1Vで、出力範囲は0V~2Vの2Vとなりますので、ゲインは2/1 = 2倍になります。反転アンプなので、実際は-2倍です。

R2/R1 = 2

および、十分大きい抵抗値、さらに使用する抵抗の数を少なくする等という条件を加えれば、たとえばR1=1MΩ、R2=2MΩやR1=100kΩ、R2=200kΩとなります。ここで前者は消費電流は少ないですがノイズがやや大きく、後者はノイズは少ないが消費電流がやや大きくなります。抵抗値の選択は他もありますので、最終的な選択は総合判断によります。

次に、オペアンプの非反転入力(+入力)の電圧を決める必要があります。この電圧は、実は一番上の図のA点です。A点の電圧は、

0.5V * 2 / 3 = 1/3 (V)

となります。なぜかは、ご自分で考えて見られてはいかがでしょうか?

実は、この非反転入力の電圧は電源電圧を分圧して作り出していますので、電源電圧の変動により変化しますので、このままでは使えません。

代わりに、ここに正確な電圧を生成する回路を使うことになります。この回路を通常電圧レファレンス回路等と呼びますが、専用ICがたくさんありますので、その中から適当なものを選んで使用します。この電圧レファレンス回路に関しては、後日投稿します。

C2は後日の電圧レファレンスの投稿を参照してください。また、C3は前回と同様に0.1uF程度で問題ありません。

ところで前回も割愛しましたが、R2に並列にコンデンサを挿入することがよくあります。これは必要な信号以外はなるべく通さないことにより、不安定な動作の要因を少しでも減らし、初期の動作確認時間の短縮を図るという設計思想で、経験者によく見られます。私も良くやりますが、部品コストの増加や電流帰還型オペアンプのように帰還抵抗に並列にコンデンサを挿入すると逆に不安定になるオペアンプの種類もありますので、注意が必要です。

なお、上の検討にも前回と同様に間違いや不十分な点などがあるかもしれません。間違いのご指摘等ご意見がありましたら、遠慮なくご連絡ください。